NPOマナビバ「えいご村作ろう!プロジェクト」では、2018年8月12日より2泊3日で、「えいご村キャンプ」を開催しました。会場は昨年に引き続き、国立女性教育会館(埼玉県比企郡嵐山町)で、今回で4回目の実施となりました。
今回の「えいご村キャンプ」の目的は、2020年の東京オリンピック開催を見据え、世界共通語の英語でコミュニケーションを取り、日本の文化を世界に発信できるようになることで、今回も、特に中高生を、主な受講対象として企画し、昨年よりのキャッチ・フレーズ“Beyond the borders, Beyond the generations”を、案内チラシにも掲載しました。
プログラムのコンセプトとしては、これまで同様、1)IMAIメソッドを中心とし、日本人と欧米人の「耳」「口」の違いに注目し、「英語耳」を作る、2)3日間の合宿形式にて、様々なアクティビティを体験しながら「英語耳」を作ることで、「英語でのコミュニケーション」を実現することを目指しました。特に、どの英語レベルの参加者も「積極的に英語で話す」機会や時間を増やして満足度を高めるために、英語を教えることのできる外国人、日本人の講師の人数を増員、日常生活でも利用できる英会話フレーズを使う時間・機会を増やしました。
1.参加者概要
今年は、DM配布、SNS広告等の広報活動を、積極的に展開しましたが、受講生は昨年と同様の37名。ただし、上記のように英語を教えることのできる講師9名(内、外国人3名)、プログラム運営に注力する日本人スタッフも4名、合計13名でサポートしました。
受講者の内訳は、小学生4名、中学生18名、高校生9名、大人6名で、今回はすべて日本人、年齢は、10歳から56歳までが参加しました。男女比1:2と、女性が多めでした。
また、外国人国籍については、講師がアメリカ、イギリス、フィリピン出身。国籍のバリエーションは昨年に比べると少なめです。また講師に、昨年よりも英語を話せる日本人講師を多めに配置しました。もちろんキャンプ期間中は、日本人講師であっても英語を話しましたが、昨年も参加した講師・スタッフの印象では、生徒が昨年より臆せず英会話を話す機会・時間が増えた印象をもちました。また、今回は、例年に比べ、大人の参加者が英会話に積極的な方が多かったことで、えいご村キャンプ全体がより活気づきました。
また今年も、友だちと一緒の参加ではない、個人参加もありましたが、3日間を通した、縦割りのグループレッスン、同年代での部屋割りなどを通して、友だちづくりも進んだようです。
2.プログラム
IMAIメソッドの基礎講習(毎日)
「英語耳」を作るための簡単なエキササイズおよび簡単なゲームも交え、英語の聞き取り、英語の発声の仕方を磨く練習などをレッスンしました。初日は、英語を用いたゲームで、友だちの名前や出身地を覚えるようにしました。
日常生活での英会話(毎日)
基本的に、「えいご村キャンプ」では、レッスン以外でも英語を使うようルールを決めていますが、今回はそれを促進するために、レッスンで食事や風呂でのシーンを想定した、英会話フレーズを覚えました。小中学生の友だち同士だと「日本語」を利用したくなりますが、講師・スタッフや大人の参加者が積極的に英語を利用し、子どもの参加者に英語で話しかけるようにしました。
3)グループ別発表のための、グループレッスン(12日午後、13日午後、14日午前)
一人ひとりの生徒が英語で話すことを促したり、英語表現の個別指導をするためには、少人数教育が適当です。1グループは6人程度で、同世代だけで固まらないように、縦割りのグループ分けをしました。生徒を指導する、講師は2名つけました。
12日は、英語表現をグループで反復練習することに重点をおき、13日以降は、12日に学んだ、英語表現を使いながらの、英語劇(10分程度)の制作・練習に取り組みました。
4)英語で茶道実践(13日午前、午後)
日本文化を英語で発信できるようになるために、13日午前中は、普通教室で、茶道の所作を学びながら、英語で説明し、練習する時間を、全体またはグループで、設けました。
午後は、和室に移動し、午前中で学んだ所作に基づき、実際にお茶を点てながら、英語で説明をチャレンジしました。こうして、実際に日本文化を学びながら、英語も併せて利用していくスタイルに生徒たちも慣れてきます。
5)ダンス・カップソング
昨年同様、生徒が好きなダンスやカップソングも実施。10代~20代で流行っている、アップテンポの音楽や英語の歌に合わせて身体を動かすことで、英語もより身に付いてきます。
12日:イギリス人講師と参加者(小学生)
全体で、英語でゲーム(中央は日本人講師)
英語ゲームを楽しむ参加者(中学生・高校生)
13日:レッスン前のエキササイズ
英語で茶道の所作を学ぶ(右はアメリカ人講師)
13日午後:和室で茶道実践
英語で茶道の手前を説明(テキスト利用)
13日午後:グループで英語劇制作中
英語劇の練習
13日夜:英語の歌&ダンス
14日午後:英語劇本番
英語劇中で、ダンスを披露
他の英語劇を楽しむ参加者
英語劇終了後、グループで記念撮影